雲のてんらん会 いせひでこ
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    「雲のてんらん会」 いせひでこ 講談社

     

    なんともいえない透明感、繊細で美しい色づかい。

    おおらかで温かさに満ちている。

    哀しい時、寂しい時、静かに想いを馳せたい時に、空は寄り添ってくれているんだな〜と思わせてもらえるような、

    優しい絵本。

     

    著者のいせひでこさんが、空を見上げている姿が浮かびます。

    ひつじ雲の中には、愛したグレイがいたのが、、、じーん。

    新装版では、その絵が表紙に。

     

    素敵。

     

    posted by: chizuru | 大人も素敵な絵本を | 11:31 | - | - | - |
    りっぴさんと過ごした4012日 加藤恵美子
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      「りっぴさんと過ごした4012日」加藤恵美子著 幻冬舎

       

      認知症グループホームを立ち上げた著者の実録。

      アニマルセラピーを起用しようと候補犬を探し、ラブラドールのりっぴさんとの出会いから4012日間の充実の日々、お別れまでが描かれている。

      りっぴさんのお茶目で優しい性格や、認知症グループホームでの体験・活躍の姿などが、著者の視点とりっぴさんの目線とで語られて、温かい気持ちに包まれた。

       

      りっぴさんのホームでの存在感のすごさに、犬の持つ不思議な力を、またしても確信した。

      固くなな入居者がりっぴさんによって変わっていく様子や、スタッフや周りの人間の気持や行動を良い方向に変えていく力。

      他、最期が近づくご老人を解る力、りっぴさんを触ることで頭痛がやわらぐという癒し力、人事採用時には、向いている人を見抜く力を発揮したエピソードなどなど。

       

      人には犬が必要だと、心から思う実話に出合えた。

      アニマル(ドッグ)セラピーが、もっともっと広まることを願いたい。

      posted by: chizuru | | 17:11 | - | - | - |
      荒野の古本屋 森岡督行
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        「荒野の古本屋」森岡督行 昌文社

         

        ≪就職しないで生きるには21≫シリーズの一冊。

        味わい深い文章を書く人だなぁと思った。

        時代を感じる古い建物を愛し、読書と散歩を愛する著者のこだわりにも惹かれた。

        神田古書店「一誠堂」勤務時代の様子、その後茅場町という地で古書店を独立開業するまでの苦労や挑戦、開業してからの奮闘。。。それは並大抵の大変さではないだろうけれど、こんな生き方ができたら本望だろうなぁ。

         

        いい本に出合えてうれしい。

         

        posted by: chizuru | 本の本 | 16:33 | - | - | - |
        まちの本屋 田口幹人
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          「まちの本屋」 田口幹人・著 ポプラ社

           

          "本屋は文化を発信するわけではない"と、何度か繰り返されていた著者の主張。とても心に響いた。

          文化を発信するのは地域であり、その下支えをるのが本屋の役割であると。

           

          示唆に富んだメッセージに溢れている。

          大変なご苦労をされ本に関わってこられ今に到る著者の、多くの経験に培われた情熱、臨場感のある現場の温度がひしひしと伝わってきて。めっちゃ良書だー!

          今の激動期に書店員として携われることは、やり甲斐につながると、前向き勇気をもらえました。

           

          本文より。心に刺さった文を、抜粋〜

          "大事なことは、身の丈の商いをすることだと思っています。もともと本屋は、身の丈でしか成立しない商売ではなかったでしょうか。背伸びしすぎない。そうすることが、ちゃんとわかる書店員を育てていくこと。その意味で、店づくりは人づくりだと思っています"

           

          "何度も書いていますが、本屋は文化を発信するわけではありません。地域が文化を発信するとき、その下支えをするものとして、本屋が存在できればいいなと思っています。"

           

          "本屋の危ないところは、本屋としての理想を掲げたくなることです。本屋の人間が本屋の理想を語り始めたときに、本屋の危機は始まると僕は思っています。それはあくまでも自分たちの話にすぎません"。

           

          特に

          第5章 まちの本屋はどこに向かうべきか

          の内容は、全てが響いて心に残りました!

          posted by: chizuru | 本の本 | 23:15 | - | - | - |
          奇跡の母子犬
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            「奇跡の母子犬」 山下由美 PHP研究所

             

            「宮崎県中央動物保護管理所」での実話。インターネット上で話題になり映画化「ひまわりと子犬の7日間」にもなった。

            インパクトのある構成の本書。すくない文字と写真で作られているが、強いメッセージが伝わってくる。

            飼い主に捨てられ殺処分対象として保護された当時の仔犬を守ろうとする母子犬の様子、人に対して不信感あらわで固くなな姿、しかし次第に管理所職員さんの誠意に心寄せるようになり信頼関係が築かれていく過程、表情にしっかりと感じとれる。

            写真が多くを物語っている。

             

            保健所やセンターの職員さんたちの想いにも重きを置かれている。

            職員さんたちは決して平気な顔して殺しているわけではないこと。

            殺しているのは捨てた飼い主であること、こういった本を通して命の尊さを教育すべきであることを、あらためて思った。

             

            posted by: chizuru | | 15:14 | - | - | - |
            あしたから出版社 島田潤一郎
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              「あしたから出版社」 島田潤一郎 昌文堂

               

              昌文堂刊行の<就職しないで生きるには21>シリーズの1冊。

              こだわりの本づくりで人気の「夏葉社」を起こした、著者島田さんの自叙伝。

              出版社を創ったいきさつ・生き方・働き方・仕事への想いが綴られ、正直で優しい暖かいお人柄が伝わってくる。

               

              同級生のブログを読んでいるような気分な、やさしい文章。

              青春時代の恋愛のことなども織り込まれていて、親近感に包まれた。

              本に対するこだわりには、心打たれた。

               

              これからも、妥協のない納得のいくお仕事を貫いていただきたい。

              夏葉社の島田さんの手掛ける本は、丁寧に読み尽くしたい!と思った。

               

              posted by: chizuru | 本の本 | 14:44 | - | - | - |
              本を読むということ 永江朗
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                「本を読むということ」 永江朗・著 河出文庫

                 

                読み終えてみれば、私は表紙絵の山羊のような気分に。本を積み上げて片っ端から読みふけりたくなった。

                意欲高まるとても楽しい内容。本を分解したり修理したりの方法も紹介されていたりと、本への愛情が溢れているー!

                何より軽妙な親しみやすい文章が、とても心地いい♪

                 

                もくじ

                第1章 変わるために本を読む

                第2章 本のなにがいいのか

                第3章 本が君を見つける

                第4章 本を手なづける

                第5章 本を読むにはコツがある

                第6章 本だけが世界じゃない

                 

                あとがき 鷲田清一さんの解説も、やっぱりすごい!

                 

                posted by: chizuru | 本の本 | 14:16 | - | - | - |
                昔日の客 関口良雄
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                  「昔日の客」 関口良雄・著 夏葉社

                   

                  この本に出合えてよかった!!と心から思える名随筆集。

                  夏葉社により復刊。

                   

                  時代は昭和30年代〜50年代。大森の「山王書房」を愛する人たち(それはその時代の錚々たる文化人であったり)の、

                  ほのぼのした交遊録。微笑ましいエピソードがやわらかい言葉で綴られていて、何ともいえないのんびりした気持ちに浸れる。

                  著者のきどりのないユニークなお人柄に、魅了されっぱなしで心が温まる。

                  そしてじーんとくる、ホロっとなる。

                   

                  挿絵の版画も素敵。

                  丁寧にゆっくりと大切に味わいたい、とりまく人々の愛が詰まった1冊。

                   

                  あぁ〜この時代が、たまらなく好きだ〜。

                  読みたい本の世界が、さらにさらに広がりました。

                  関口直人さんの心こもったあとがきにも、じーん。

                   

                  posted by: chizuru | エッセイ | 14:25 | - | - | - |
                  ぼくたちが越してきた日からそいつはそこにいた エドワード・ゴーリー絵
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                    「ぼくたちが越してきた日からそいつはそこにいた」

                    ローダー・レーヴィーン/文 エドーワード・ゴーリー/絵 柴田元幸/訳 河出書房新社

                     

                    動かない犬がいる。名前を待っているのかな?

                    越してきた少年家族と、犬の物語。

                    犬は動かない、表情(目)も描かれていない絵なのに、そこには心の動きが感じられるのが、すごいと思った。

                     

                    この作品で天才ゴーリーを知り、惹かれた。

                    ゴーリーは猫を多頭飼いするほど大好きで、絵本の中でも犬が主役というこの書は珍しい、らしい。

                     

                    訳者の柴田元幸さんのあとがき解説も大変興味深い内容となって読み応え大満足!

                    posted by: chizuru | 大人も素敵な絵本を | 10:43 | - | - | - |
                    ありがとう、金剛丸〜星になった小さな自衛隊員〜 桜林美佐 
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                      「ありがとう、金剛丸」〜星になった小さな自衛隊員 桜林美佐 ワニブックス

                       

                      警察犬や盲導犬は広く知られつつある"働く犬"たち。

                      しかし

                      "自衛隊に属する犬"という存在があり、それを警護犬と呼ぶことは・・・初めて知った。

                      本書は、4年4カ月の自衛隊所属 警護犬"金剛丸"の生涯を綴る、ノンフィクション。

                       

                      自衛隊犬としての使命を受けた金剛丸、そしてハンドラーとして任務を受けた自衛隊員との奮闘記が熱い。

                      任務を受けた自衛隊員は、犬が苦手。そこから少しずつ変わっていく様子など、リアルに伝わりなかなか目にできない記録が、満載。

                      それだけではない。金剛丸は、警備犬にとどまらず国際災害救助犬としても活躍の初の期待を受け、訓練に努める。

                       

                      奇しくも3.11震災が。。。任務を遂行する時が訪れた。

                      災害救助にあたる様子は写真で紹介されている。心打たれた。

                      大きな怪我も負っている描写は、痛ましい。

                       

                      "災害現場において、1頭の救助犬は、捜索効果では2万人の救助部隊人数に匹敵するとも言われています"

                      とある。

                      "災害救助犬が救助にあたることで人命救助だけではない、そこにいてくれるという、ペットを残してしまった被災者の心の支えにもなっている。"とも。

                       

                      "誰ひとり、望んで来た人はいなかった貯油所の警備犬係。それが何の因果か国際救助犬の資格を取ることになり、今、未曽有の震災に立ち向かうべく、災害派遣に赴いている・・・。"という一節には目頭が熱くなった。

                       

                      他、自衛隊公開の訓練なども重きをおいて紹介されている構成には、著者の想いがひしひしと伝わる。

                      著者は、「日本に自衛隊がいてよかった」の別書にて刊行、念入りな取材からの実感を綴っている。

                       

                      本書のあとがきでも

                      "自衛隊は、大まかに分ければ、「ヒト」(人員)と「モノ」(装備)によって構成されています。

                      では、犬たちは、そのどこに属するのか?

                      犬たちは「モノ」でも「ヒト」でもない、「同士」であると言ってもいいのではないでしょうか。

                      今回、基地を警備するための海上自衛隊警備犬が、隊員たちと一緒に自衛隊の任務のひとつである災害派遣に赴いたことは、まさに犬たちを同士と呼ぶに値する画期的な出来事でした"とある。

                       

                      自衛隊の存在意義・・・今まさに、関心持たずにはいられないテーマだろうと思う。

                      posted by: chizuru | | 20:33 | - | - | - |